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診療科・部門

ウイメンズセンター婦人科

月経周期異常(頻発、稀発、不規則)のための検査とその目的

月経周期異常の原因を特定するために、婦人科医はいくつかの検査を行う可能性があります。

以下は、一般的に行われる検査と、その目的についての説明です。

月経周期の詳細

月経周期に関する詳細な情報をお聞きします。月経の頻度、量、痛み、周期の不規則性、その他の症状について詳しく説明してください。当院では無月経で妊娠反応が陽性の場合には、湘南東部総合病院に紹介します。月経周期の異常と思われる中に、妊娠や流産が隠れていることがあります。そのために必要時には妊娠反応検査を行います。

月経周期の異常の一般的な原因

ストレスや体重の変化

ストレスや急激な体重の変化が、月経周期の不規則性や停止につながることがあります。

年齢

年齢の変化に伴い、月経周期に変化が生じることが一般的です。特に閉経(50歳前後)に近づくと、周期が不規則になることがあります。

ホルモンの不均衡

ホルモンの分泌や調節に問題が生じると、月経周期が乱れることがあります。例えば、卵巣からのエストロゲンやプロゲステロンの不足や過剰分泌が、月経周期に影響を与えることがあります。

卵巣の疾患

卵巣に嚢胞(特に、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)など)や腫瘍ができると、月経周期の異常の原因となることがあります。

甲状腺の疾患

甲状腺機能の異常や甲状腺疾患が、月経周期に影響を与えることがあります。

薬物

特定の薬物が月経周期に影響を与えることがあります。

骨盤内検査(内診)
目的

外陰、腟、子宮、卵巣の健康状態を確認します。

内容

腟鏡を用いて腟内と子宮頸部を調べます。少し違和感はあるかもしれませんが、通常、痛みは伴いません。若年の方(性交渉歴のない方)は、直腸から診察を行うこともあります。子宮の周囲に炎症や癒着を有するような場合には、内診によって痛みを覚えることがあるために、婦人科では重要な検査となります。

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子宮頸がん・体がん検査(スメア)
目的

子宮頸部・体部の細胞を採取し、異常がないか調べます。

内容

子宮頸部・体部から細胞をブラシで軽くこすり取り、顕微鏡で検査します。悪性腫瘍(がん)からの出血でないことを確認します。体がん検査は、不正出血を伴う場合など必要に応じて行います。

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超音波検査(エコー検査とも呼ばれます)
目的

内診ではわからない、子宮内部や卵巣の形態上の異常がないか確認します。子宮や卵巣の異常、卵巣の腫れや嚢胞、 子宮内膜の状態などを評価します。

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内容

腹部また腟内に超音波プローブをあて、内部の画像を取得します。若年の方(性交渉歴のない方)は、直腸から  超音波検査を行うこともあります。

血液検査
目的

ホルモンレベルの異常(月経周期に関連するホルモンレベルの評価、エストロゲン、プロラクチンLH、FSHなど)、感染症、その他の健康状態(貧血、肝機能など)を評価します。

内容

腕から血液を採取し、さまざまな検査を行います。

その他の検査

月経周期異常の原因が特定されない場合、追加の検査が必要となることがあります。子宮鏡検査、子宮内膜生検、甲状腺機能検査、遺伝子検査、MRI検査などが考慮されます。

MRI検査
目的

超音波検査以上に、子宮や卵巣の形態を詳細に調べたい場合に行います。

内容

約20分かかります。磁気を用いた画像検査です。

  • *検査の前に、過去の造影剤アレルギー反応の有無、妊娠の可能性について医師に伝えてください。
  • ※性交渉歴がない方や、内診がどうしても苦手な方は、MRI検査をすることがあります。また超音波検査で子宮内膜症性嚢胞(チョコレート嚢胞)、子宮腺筋症が疑われた時にも、診断の確定のために行います。
  • ※ペースメーカーを装着されている方、手術を受けて金属・クリップなどが体内に残っている方は、MRI検査を受けることができない場合があります。検査前に医師にご相談ください。

検査の重要性

これらの検査や情報収集は、あなたの月経周期異常の原因を特定し、最適な治療プランを立てるために役立ちます。医師と相談し、質問や不安点があれば遠慮なく聞いてください。

患者さんへのアドバイス

検査前には、医師に現在の症状や既往歴、服用中の薬などについて詳しく伝えてください。

検査中はリラックスし、不安や疑問があれば遠慮なく医師や看護師に相談してください。

検査結果に基づいて、医師から提案される治療法や、次のステップについての説明を受けます。

検査結果の理解や治療選択においては、疑問や懸念を医師と共有し、納得のいく形で進めることが重要です。

検査後のフォローアップ

結果の確認

検査結果は通常、数日から2-3週間で出ます。結果に基づいて、必要な治療やフォローアップが行われます。

治療計画

結果によっては、薬物療法、ライフスタイルの変更など、さまざまな治療オプションが提案されることがあります。

定期的なフォローアップ

特に慢性的な疾患や継続的な治療が必要な場合、定期的な診察が必要になることがあります。

不安や心配に対して

月経周期の異常の原因は多岐にわたります。必ずしも深刻なものではありませんが、女性の快適な日常生活やQOLの維持に大きな影響を与えます。定期的な健康チェックと適切な検査を通じて、早期治療に繋げることができます。患者さん自身の健康に対する意識と医師とのコミュニケーションが、最善の結果をもたらす鍵です。

初診の方へ

ご来院頂く前にご自身の症状に合わせてご一読ください。