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ウイメンズセンター婦人科

子宮頸がん検診を受けられ、結果を確認する皆様へ―特に「婦人科への受診を指示された方」へ

茅ヶ崎中央病院ウイメンズセンター婦人科では、患者様一人ひとりが安心して診療を受けられるよう、分かりやすく正確な情報提供を心がけています。このページでは、子宮頸部細胞診の検査結果について、特に「婦人科への受診を指示された方」への説明をまとめています。

子宮頸がん検診の結果が届いた方へ

子宮頸がん検診の結果を受け取った際に「受診が必要」と指示された場合、多くの方が不安に感じられることと思います。この指示は、異常の可能性がある細胞が見つかった場合に、精密検査を受ける必要があることを示しています。しかし、検診の結果だけでがんであると確定したわけではありませんので、必要以上に心配される必要はありません。

検診結果でよく見られる分類とその意味

子宮頸部細胞診の結果は、一般的に「ベセスダシステム(ベセスダ分類)」という国際的な分類基準に基づいて報告されます。
細胞診は、顕微鏡で細胞のみを見て診断する検査で確定診断ではありません。確定診断には、一部の組織をとって顕微鏡で観察する組織検査が必要です。

以下は主な細胞診結果とその意味です:

陰性(NILM: Negative for Intraepithelial Lesion or Malignancy)

  • 意味:異常な細胞が見つからない正常な結果。
  • 対応:通常のスクリーニングを継続。

異型細胞(Atypical Squamous Cells)

ASC-US(Atypical Squamous Cells of Undetermined Significance)
軽度な細胞変化が見られる。
がんの証拠はなし。
対応:追加検査(コルポスコピー、HPV検査など)やフォローアップが必要。
ASC-H(Atypical Squamous Cells - Cannot Exclude High-Grade Lesion)
中等度―高度な異形成(CIN2-3)(最後の参考参照)を否定できない状態。
対応:詳細な追加検査が必要。

子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)/異形成(最後の参考参照

LSIL(Low-Grade Squamous Intraepithelial Lesion)
軽度の異形成(CIN1)。
対応:経過観察または追加検査。
HSIL(High-Grade Squamous Intraepithelial Lesion)
中等度(CIN2)または高度の異形成(CIN3)。
対応:迅速な治療や追加検査が必要。

がん(SCC: Squamous Intraepithelial Lesion or Carcinoma)

  • Squamous Cell Carcinoma:がん細胞が検出された状態。
  • 対応:詳細な診断と治療が必要。

その他(AGC: Atypical Glandular Cells など)

  • AGC(異型腺細胞):腺細胞に異常がある場合。
  • 対応:専門的な追加検査が必要。
  • べセスダ分類は、細胞診の結果を分類し、適切な治療・フォローアップ方針を決定するための指標。
  • 重要事項:医師の指示に従い、必要な検査・治療を適切に受けることが重要。

診断結果

意味

対応

陰性(NILM)

正常な結果

通常のスクリーニングを継続

ASC-US
(異型扁平上皮細胞 - 意味不明)

軽度な細胞変化が見られるが、がんの証拠はない

追加検査(コルポスコピー、HPV検査など)やフォローアップが必要

ASC-H
(異型扁平上皮細胞 - 高度病変の否定困難)

中等度~高度の異形成
(CIN2-3)を否定できない

詳細な追加検査が必要

LSIL(軽度異形成)

軽度の異形成(CIN1)

経過観察または追加検査

HSIL(高度異形成)

中等度(CIN2)または
高度の異形成(CIN3)

迅速な治療や追加検査が必要

SCC(扁平上皮がん)

がん細胞が検出された状態

詳細な診断と治療が必要

AGC(異型腺細胞)

腺細胞に異常がある場合

専門的な追加検査が必要

追加・精密検査とは何をするのか?

追加・精密検査では、異常が疑われた部分を詳しく調べることで、病変の程度を確認します。当院では以下の検査を行っています:

[図]
HPV検査
子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染の有無を調べます。
コルポスコピー(拡大鏡検査)
子宮頸部を詳しく観察し、異常な部分を特定します。
組織診(生検)
異常が疑われる部位の一部を採取し、病理診断を行います。
これらの検査を通じて、治療が必要かどうか、どのような治療が適切かを判断します。

当院のウイメンズセンター婦人科には、婦人科腫瘍専門医細胞診専門医が在籍しており、より専門性の高い診療を提供していますので、茅ヶ崎中央病院ウイメンズセンター婦人科での精密検査をお勧めします
子宮頸がんは早期発見・早期治療が可能ながんの一つです。検診で異常を指摘された場合は、速やかに精密検査を受けることが重要です。当院では、患者様の状況に応じた迅速かつ的確な診療を提供しております。婦人科受診を勧められた際は、ぜひ私たちにお任せください。

お問い合わせ・予約

茅ヶ崎中央病院ウイメンズセンター婦人科

電話番号:0467-86-6661

診療日:月曜日~土曜日(日曜日・祝日・年末年始(12/31~1/3)は休診日となります)

参考 子宮頸部上皮内腫瘍(子宮頸部異形上皮・異形成・CIN)

子宮頸部上皮内腫瘍(Cervical Intraepithelial Neoplasia、CIN)は、子宮頸部の細胞に異常が見られる状態を指します。これは子宮頸部がんの前段階であり、がんに発展する前に発見されることが多い病気です。CINは一般的に3つの異なる程度(CIN1、CIN2、CIN3)に分類され、その重度が上がるほど、がんになるリスクも高まります。前がん状態ではありますが、CIN1-2などの軽度-中等度のものであれば、自然治癒する例も多く見られます。

[図]

CINは通常、子宮頸部の粘膜内の細胞で発生します。この異常な細胞増殖は、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染と関連していることがほとんどです。HPVは性行為を通じて感染し、多くの場合、免疫系によって自然に排除されます。しかし一部の場合では、HPV感染が持続し子宮頸部の細胞に異常を引き起こすことがあります。

経過観察:CINが軽度であり、がんのリスクが低い場合には、経過観察を選択することもあります。
治療は通常、CINの重度や進行具合によって異なりますが、一般的な治療方法には次のようなものがあります。子宮頸部蒸散術、円錐切除術を行い異常な細胞を取り除き、場合によっては病理診断を行います。

初診の方へ

ご来院頂く前にご自身の症状に合わせてご一読ください。