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サイバーナイフセンター

サイバーナイフは切らずに治す放射線治療装置です
三叉神経痛の治療 始めました

サイバーナイフとは

サイバーナイフは、コンピュータによる病変追尾システムを搭載した定位放射線治療装置です。病変部に多方向からピンポイントに放射線を照射することで、周囲の正常組織の被曝をできるだけ軽減し、短期間により高い効果を得ることが可能です。

手術に似た効果が出ることからナイフという名前がついていますが、治療中に痛みを感じることはなく、全身麻酔も不要、外来での通院治療も可能です。

治療の主な流れ

  • 1)診察(外来初診、治療日程決定)

    担当医師の診察により治療方法を検討致します。

    三叉神経痛の治療 始めました
  • 2)治療計画(治療準備)

    放射線の当てる方法を決める為に準備して、頭部などの治療の場合にはプラスチック製の固定具を作成します。

    胸部や腹部の場合には姿勢を保持するための固定具を使い、固定具をつけた状態で画像検査を行います。

    また、C T検査が必要になりますが、病気の部位によってはM R I検査も追加します。

    ※)尚、病気の部位によっては金属のマーカーを埋め込む必要があります。

    三叉神経痛の治療 始めました
  • 3)治療開始

    後日、治療計画に沿ってサイバーナイフ治療を開始します。

    回数は病気の種類や部位などによって異なります。最短で1回、もしくは3〜5回が多いですが、安全性などを考慮し10回程度に分けることもあります。

    サイバーナイフ治療は固定具をつけたまま安静にしていただくことで完了し、30分程度で行うことが多いですが、治療中痛みなどは感じません。

    【経過観察】治療後の効果はすぐ現れるわけではありません。数週間から数ヶ月かかることもあり、副作用も同様の時期に現れることがありますので、治療後も適切に検査などを行います。

    三叉神経痛の治療 始めました
    ①サイバーナイフ(イメージ)
    三叉神経痛の治療 始めました
    ②頭部固定具
    三叉神経痛の治療 始めました
    ③体幹部固定具

担当医師

杉山誠[写真]
杉山 誠すぎやま まこと
脳神経外科 部長
サイバーナイフセンター 副センター長
出身大学 福島県立医科大学
日本医科大学大学院卒
資格
  • 医学博士
  • 日本脳神経外科学会専門医・指導医
  • 日本脳卒中学会専門医
  • 日本神経内視鏡学会技術認定医
  • 日本プライマリケア学会認定医、指導医
  • 内分泌学会専門医
  • 日本医師会認定産業医
  • ICLSインストラクター
  • JATECインストラクター
  • 神奈川県DMAT
医師コメント

脳腫瘍(髄膜腫、神経膠腫、下垂体腺腫、神経鞘腫など)、頭部外傷、水頭症、てんかん、頭痛、しびれ、ふらつきなど頭蓋内の病気を心配される方は当科を受診され、CT・MRIなどの検査を受ける事をお勧めします。

岩井 祐磨[写真]
岩井 祐磨いわい ゆうま
出身大学 三重大学
学会・認定資格
  • 日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
  • 日本医学放射線学会放射線専門医
  • 医学博士
医師コメント

サイバーナイフという装置を通じて、放射線治療が必要な患者様へ一人でも多く最適な治療を行えるよう尽力いたします。副作用や治療の負担を抑えつつ効果の高い治療を心がけています。よろしくお願い致します。

対象疾患

ここでは治療対象の一部を紹介します。実際に治療が適しているかは診察時に検討いたしますが、これ以外にも対象となることがありますのでご相談ください。

頭蓋内
転移性脳腫瘍
神経膠腫
髄膜腫
下垂体腺腫
聴神経腫瘍
脳動静脈奇形
脊椎脊髄
脊椎転移
良性/悪性脊髄腫瘍
脊髄動静脈奇形
頭頸部
頸部リンパ節転移
耳鼻科、頭頸部外科、口腔外科領域の腫瘍
体幹部
原発性/転移性肺腫瘍
原発性/転移性肝腫瘍
前立腺がん
腎がん
脳悪性腫瘍イメージ写真
脳腫瘍
①転移性脳腫瘍

肺がんや乳がんなど様々ながんにおいて起こりうる脳転移に対して病変に絞った治療が可能です。複数の病気でも治療を行なっています。

②脳悪性腫瘍

術後の再発、放射線治療後など追加治療に難渋する場合でも、サイバーナイフ治療が可能な場合があります。脳外科医師と協議し最適な治療の提供に努めます。

③髄膜種

手術が難しい部位、再発してしまった場合などに行います。病気の増大を抑え症状の進行を抑えることが目的です。

④三叉神経痛

薬物療法で痛みが取れず、手術も難しい場合、保険診療で放射線治療が可能です。

⑤肺腫瘍

原発性肺腫瘍(肺がん)、転移性肺腫瘍(肺転移)が対象です。比較的小さく、リンパ節転移がないものが良い適応です。腫瘍の動きに合わせた追尾照射ができることもサイバーナイフの大きな特徴です。

脳悪性腫瘍イメージ写真
肺腫瘍
⑥肝腫瘍

原発性肝腫瘍(肝細胞癌など)、転移性肝腫瘍(肝転移)で、小さく個数が少ないものが良い適応です。治療のために金属のマーカーを埋め込むことが多いです。マーカーの動きを監視しながら追尾照射を行い正常な肝臓や肺にあたる放射線を抑えます。

⑦頭頸部癌

リンパ節転移病変、治療後の再発病変、手術、抗がん剤治療が難しい場合などに行うことがあります。

脳悪性腫瘍イメージ写真
肝腫瘍①
脳悪性腫瘍イメージ写真
肝腫瘍②
⑧椎体腫瘍

病気が首、背骨、腰(頸椎、胸椎、腰椎)に転移してしまった時に行います。

病気が少ない場合には病気を抑え込むための治療、痛みがある場合には痛みを取り除く治療など病状や目的に応じて治療法を検討します。

⑨オリゴ転移

病気がいくつかの限られた部位に転移している場合治療の対象となります。上記の肺、肝臓、椎体転移も一例です。その他、腹部のリンパ節転移やその他の部位の骨転移などで治療を検討します。

費用

照射回数に関わらず10割負担で63万円です。健康保険診療適応のため、3割負担の場合、外来治療で約20万円、入院治療で約25~30万円です。お手持ちの保険証、受給者証をご確認下さい。治療計画のCTやMRIの費用は含まれますが、その他厚生局へ届け出をしている加算や、外来診療費、入院費等は別途必要となります。入院時に個室を希望される場合は、個室料をご負担いただきます。

ご予約方法

ご予約、ご質問、ご相談は

医療法人社団 康心会 茅ヶ崎中央病院

サイバーナイフセンター

TEL: 0467-86-6632(サイバーナイフセンター直通)

お電話がつながらない場合は

茅ヶ崎中央病院 地域連携室

TEL: 0467-86-6530(代表)

※月曜日~金曜日 8:30~17:00

※受診の際には紹介状が必要になります。