サイバーナイフセンター
肝腫瘍について
肝臓の治療について
肝臓で治療の対象となるのは、原発性肝腫瘍(肝細胞癌など)、転移性肝腫瘍(肝転移)です。
いずれの場合でも、放射線治療は、手術や抗がん剤に並ぶがん治療の三本柱の一つです。
中でもサイバーナイフが得意とする治療を例に挙げて、がん治療についてお話しします。

サイバーナイフ治療について
放射線治療は肝臓腫瘍の治療として有効な手段ですが、中でもサイバーナイフは肝臓の治療(定位放射線治療)に特化した特徴を備えています。
- 金マーカーを使用した治療を行います。サイバーナイフ治療においては肝臓に金のマーカーを留置する必要があります。局所麻酔で処置を行います。金マーカーはサイバーナイフ治療をする際に病気の場所に放射線を当てるための目印となります。
- 動体追尾機能があります。上記の金マーカーを使用した機能です。肝臓は呼吸によって上下に大きく動きます。それに伴い病変も大きく動くことが放射線治療においての大きな課題になります。病気が動きうる範囲を全て治療する方法もありますが、その場合では放射線が当たる範囲が大きくなりやすく肝臓に当たる放射線の量が増えてしまう懸念があります。動体追尾とは患者様の腹部に目標を置き、呼吸による動きを測定計算して、この動きに連動する形でサイバーナイフの装置が動いて病変の部位に絞ったあて方が可能になります。これにより余分に当たってしまう部分を減らし、さらに病変に集中したあて方ができると考えます。
- 治療用のアームが自在に動き、さまざまな方向から放射線を当てます。病変に向かって前後左右の方向だけでなく上下方向も含めて多様な方向から放射線を当てることができます。病変に放射線を集中的に当てつつ、当てたくない肝臓や消化管なども避けながら当てることが可能になります。この照射方法は、肝臓への負担を抑えるのに特に有効と考えます。
これらの特徴を組み合わせることで、正常な肝臓への被ばくを抑えて病変に集中して放射線を当てやすいというのがサイバーナイフの特徴と言えます。
一般的に、病変が大きくなると放射線治療は肝臓の負担が大きくなり難しくなりますが、そのような場合でもサイバーナイフで治療の計画を立ててみると、想定より肝臓の被ばくを抑えられて治療可能になることもあります。
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![[図]](/images/department/cyber-knife/fig_liver-tumor03.webp)
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経過観察と再治療について
サイバーナイフの治療効果がわかるには時間がかかります。特に肝臓の場合は数ヶ月かけて病気が小さくなっていくこともあります。
肝細胞癌や転移性の腫瘍は治療した場所以外からも病気が出現することもあります。放射線治療は同じ場所にはできないということはよく言われますが、肝臓の場合は放射線を当てた部位は萎縮したり、その分他の肝臓の部位が肥大したりします。そのため肝臓については一度治療をした場合でも数ヶ月以上期間を開ければ再治療もできる可能性もあります。再発してしまったり、新たに病気が見つかった場合には病気の部位や治療歴から追加治療を検討することもあります。
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- 月曜から金曜日 8:30-17:00
- 受診の際には紹介状が必要になります。