整形外科
当院整形外科の東山医師が考案した前十字靭帯(ACL)再建術が新しい教科書に掲載されました。
当院整形外科の東山医師が考案した前十字靭帯(ACL)再建術が新しい教科書に掲載されました。
「パーフェクト前十字靭帯再建術(ACL)」https://www.kinpodo-pub.co.jp/book

以下、東山医師からの補足説明です。
「この度は国内の権威の先生方が著者となっている教科書に、私の考案した術式が掲載されてとても光栄です。
幅13~15ミリの同種骨付き膝蓋腱(同種BTB)による長方形骨孔ACL再建術は、ACL再建術の世界的権威である史野先生の方法(幅10ミリ)を、さらに太くした術式です。非生体からの同種腱(亡くなられた人から採取した腱)ならではの、太いACL再建術ですので、強度の増大による再断裂率の低下が期待されます。また前外側靭帯(ALL)再建術を併用することで、さらに再断裂率の低下を期待できます。
術後に再断裂された患者様には特に有用です。前回の手術で作られた骨のトンネル(骨孔)を上回る太いサイズで再建するため、2回に分けた手術(骨移植で前回の孔を埋めてから、数ヶ月後に改めてACL再再建をする)を受ける必要がなく、1回の手術で治療が可能となります。また術後早期の筋力回復が早い傾向があるため、早期復帰を目指すアスリートにも有用です。
同種腱でのACL再建術は国内では数が少ないため、まだ馴染の薄い方法です。海外からは「同種腱は切れやすい」という報告があるため、国内の多くの医師は成績が悪いと誤解されているかもしれません。海外の同種腱は放射線照射や化学処理を行なっていることがあり、その場合は強度が劣ります。しかし日本国内の移植腱は放射線照射や化学薬品処理をしていないので自分の腱と同等の強度です。切れやすいということはございません。
ドナーからの感染症の伝播のリスクは全くのゼロにはなりませんが、組織移植学会に認定されたドナーの選定・血液検査などによりとても低くなっております。」
手技がやや難しい方法ですので、この術式に慣れている東山医師へのご相談をお待ちしております。
なお、この術式は2014年の関東整形災害外科学会をはじめ、複数の国内・国際学会で報告されております。
https://www.fureai-g.or.jp/toubu-clinic/information/list/20191105_11.html担当医師紹介
![東山礼治[写真]](/shared/doctor/images/pht_dr091.jpg)
東山 礼治 ひがしやま れいじ |
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整形外科部長 | |
資格・提携 |
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所属学会 |
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医師コメント |
2001年 筑波大学卒、2009年 千葉大学大学院博士課程修了、2011年~ 北里大学整形外科助教 |