内視鏡センター
センターの紹介
- 当センターでは内視鏡による検査の他に、腫瘍やポリープの切除、出血に対する止血術、膵胆内視鏡による診察を行っております。
いつもと違う⁉このような症状があれば内視鏡検査を受けましょう。
- 胃痛
- 吐き気
- 貧血を指摘されたことがある
- 食欲がない
- 胸やけがする、胸のつかえる感じがする
- バリウム検査が苦手な方
この様な症状がある場合は、内視鏡検査を受けましょう。
内視鏡検査(胃カメラ)で何が判るの。
内視鏡検査を受ける事で、胃炎、胃潰瘍、胃ポリープ、胃がん、逆流性食道炎食道裂孔ヘルニア、食道がん などの病気が判ります。
ピロリ菌の感染についても内視鏡検査だけでなく様々な検査を併用して行い確認しますが、諸症状によって変化もありますので、詳しくは御相談も兼ねて是非とも消化器科を受診してください。
検査を受けるにはどうしたらよいですか
①外来受診
消化器外科や内科外来を受診したうえで、検査に関する説明を聞いて頂きます。
②検査当日
- お食事は摂らずに病院へ来ていただきます。
- 鎮静剤を希望される皆様には腕に点滴の針をつけさせていただきます。
- 胃の中の泡を消すお薬を飲んでもらいます。
- このうえで喉の奥の麻酔をします
- 検査は 10分程度で、身体の左を下にして横になります。
- 鎮静剤を注射して、うとうとしてきたのを確認してから検査を始めます。
※)尚、検査中は血圧計や酸素飽和モニターなど、必要な医療機器を装着して戴きます。
検査が終わった後は?
鎮静剤を使用した場合、1時間ほど回復室のベッドで休んでからお帰り頂きます。
又、検査後、治療の必要な方は消化器科を受診することが可能です。
※)主に各種傷病の早期治療に関する事やピロリ菌除菌など
診療内容・特色
一言に『消化器疾患』といっても、消化器に分類される臓器には、食道/胃/小腸・大腸/肛門/肝臓/胆道/膵臓/ 脾臓/腹膜など多くあり、さらにその臓器に発症する疾患には、良性/炎症性/悪性などに分かれます。
消化器疾患ではその症状も幅広く、具体的な症状には、次のようなものがあります。
消化器疾患の主な症状
- 胸やけ
- 食物のつまり感
- 空咳
- 腹痛・脇腹痛・背部痛
- 腹満
- 食欲低下
- 便通異常(便秘・下痢など)
- 吐気・嘔吐
- 血便
- 肛門部痛
- 太もものつけ根のふくらみ
- 黄おうだん疸(体が黄染すること)
- 下肢のむくみ
- 動悸・発汗
- 低血糖 など
胃内視鏡検査・大腸内視鏡検査
経鼻内視鏡検査も実施しています
当院内視鏡センターにおいては、麻酔等を用いた苦痛の少ない方法で、からだにやさしい内視鏡検査を心がけています。
胃と大腸内視鏡の同時検査も可能です(要予約)
胃内視鏡検査
上部消化管内視鏡検査(食道・胃・十二指腸)
当院では検査を可能な限り楽に受けていただくために、ご希望の方に鎮静剤を使用しております。鎮静剤の種類としてはミダゾラム、プロポフォール、ソセゴンを主に使用しており、年齢や体格、併存疾患にあわせ細心の注意を払って投与いたします。鎮静剤使用時の欠点としては、検査・処置後に眠気が残り、判断力が低下します。その他には呼吸抑制、低酸素血症、呼吸停止などに注意が必要であり、担当医の判断で鎮静剤の使用を控えさせていただく場合があります。
・動画「経口挿入による上部消化管内視鏡検査の受け方」(4分5秒)
「画像引用:オリンパス おなかの健康ドットコムより」
内視鏡的胃粘膜下層剥離術(ESD)、内視鏡的胃粘膜切除術(EMR)
ESD・EMRは、内視鏡を用いて食道や胃、十二指腸、大腸のポリープや腫瘍を切除する治療法です。良性のポリープだけでなく早期の食道がん、胃がん、大腸がんに対してもおこなわれます。この治療法の適応は、拡大観察や画像強調観察など精密検査をして判定されます。しかし、占拠部位や腫瘍径によっては、技術的に内視鏡治療が困難なこともあります。
胃ESD・EMRの場合は1週間程度の入院が必要となります。手術時間は病変の大きさや部位によって様々ですが、ESDでは1~2時間程度、EMRでは15~30分程度かかります。
胃癌に対するESD・EMRの適応は、リンパ節転移の可能性がほとんどなく、腫瘍が一括切除できる大きさと部位にあることとなっております。(日本胃癌学会「胃癌治療ガイドライン第5版」)
EMRでは一括で切除できる腫瘍の大きさや形に限界があります。大きい病変は分割切除となることがあり、腫瘍の遺残や局所再発を生じることがありますので、一括切除するためにESDを行います。
切除した病変は病理検査をおこない、深達度が深い場合やリンパ管・血管内・切除断端に癌があった場合は、外科切除等の追加治療が必要となります。
治療は内視鏡を用いて次の要領で病変を切除いたします。
・動画「早期がんへの内視鏡治療 ESD (内視鏡的粘膜下層はく離術)」(2分21秒)
「画像引用:オリンパス おなかの健康ドットコムより」
この手技をおこなうにあたり、いくつか危険性や注意点があります。
ESDの偶発症として
- 出血
- 穿孔
- 頻度の低いものとして誤嚥性肺炎、気胸、胆嚢炎など
日本消化器内視鏡学会の消化器内視鏡関連の偶発症に関する第6回全国調査(2008年より2012年の5年間)によると、胃ESDの偶発症発生率は2.819%でした。偶発症が発生した場合には、内視鏡的止血や内科的処置で大半は軽快しますが、なかには輸血や緊急で外科手術が行われることもあります。
切除部が治癒するのに約1~2ケ月近くかかりますが、その間は胃潰瘍の薬を飲んでいただきますので、アルコールや刺激物の摂取、暴飲暴食、激しい運動は避けてください。特に退院後2週間まで出血の可能性がありますので、注意して下さい。退院後に腹痛や下血など身体に異常を感じた場合には消化器科までご連絡下さい。また、夜間の場合は救急外来へご連絡ください。
約2週間で切除した病変部の病理組織検査の結果がでます。病変部が完全に切除されたかどうかが判明します。不完全な治療であった場合は、外科手術を追加しなければならないこともあります。
大腸内視鏡検査
大腸内視鏡検査について
当院では大腸内視鏡検査を可能な限り楽に受けていただくために鎮静剤や鎮痛剤の使用をしております。また腸を膨らませて検査をするのですが、空気ではなく吸収の非常に速い二酸化炭素を使用することにより、検査後のお腹のはりが非常に少なく後が楽です。
「画像引用:オリンパス おなかの健康ドットコムより」
内視鏡的大腸粘膜切除術(EMR)
EMRは大腸のポリープや腫瘍を切除目的で行われる治療法です。大腸EMRの場合は基本的には日帰りでおこなっており、切除したポリープの大きさや部位により後出血の危険性がある方は1~2泊の入院をおすすめしております。しかし、ポリープや腫瘍の大きさや部位によっては、技術的に内視鏡治療が困難なこともあります。
大腸ESD/EMRガイドラインによりますと、
- 癌を疑わない病変の場合
径6mm以上の腺腫は切除が薦められる。表面陥凹型腫瘍は径5mm以下でも切除が薦められる。遠位大腸に存在する径5mm 以下の典型的な過形成性ポリープは、放置可能である。 - 癌を疑う病変の場合
早期大腸癌のうち、リンパ節転移の可能性が極めて低く、病巣が内視鏡的一括摘除できる大きさと部位であり根治性が期待される病変は、原則的に内視鏡治療を行う。明らかな cT1b(SM)癌(SM 浸潤距離1,000μm以深)は、原則的に外科手術を行う。早期大腸癌に対する内視鏡的摘除は一括切除が基本であるが、SM浸潤の可能性を確実に否定できる場合,分割切除も適切に施行されるのであれば容認される、となっております。
治療は内視鏡を用いて次の要領で病変を切除いたします。
・https://www.youtube.com/watch?v=5w6KTNJ1XxY
「画像引用:オリンパス おなかの健康ドットコムより」
内視鏡治療後に病理検査にてpT1(SM)癌を認めた場合には、大腸癌研究会編「大腸癌治療ガイドライン医師用2019年版」に準拠し、その後の治療方針を決定します。具体的には、内視鏡的不完全摘除により深部断端陽性となった病変は追加手術をおこないます。内視鏡的に完全切除された場合は、病理組織学的所見で、①垂直断端陰性(完全摘除)、②乳頭腺癌・管状腺癌、③SM浸潤距離1,000μm 未満、④脈管侵襲陰性、⑤簇出 Grade1のすべての項目を満たした場合は根治と判定します。一方、これら5項目のうちひとつでも満たさない場合には、その病変の予測リンパ節転移率と患者の背景(年齢、併存疾患、身体的活動度、患者さんの意志、人工肛門造設などによる術後のQOLなど)を総合的に評価して追加腸切除を考慮します。
茅ヶ崎中央病院(消化器外科、消化器科)では、内視鏡によるポリープ切除の予約ができます。
当日内視鏡検査について
当日実施の内視鏡検査を承っております。
【 ※)但し、当日の朝から食事を摂っていない方のみ 】
詳しくは、茅ヶ崎中央病院 内視鏡センター
電話番号 : 0467-86-6530 まで御連絡下さい。
その他の御案内
当院では、膵胆道内視鏡による検査・治療≪画像:MRCP、ERCP、乳頭切開術、砕石・採石術≫と消化管出血に対する止血術≪画像:活動性出血、止血後≫も行っております。
・動画 「膵臓・胆道内視鏡検査」
画像引用:オリンパス おなかの健康ドットコムより
内視鏡センター予定表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午前 | 緑川 | 蒔田(第3,5) 金子(第1,2,4) |
蒔田 | 出口 | 蒔田(第1,5) 三箇山(第2) 金子(第1,3,4) |
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午後 | 金子 | 蒔田 | 蒔田 | 蒔田(第1,5) 三箇山(第2) 金子(第3) |
担当医師紹介
緑川 武正みどりかわ たけまさ | |
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副院長、外科部長、救急センター長、内視鏡センター長 | |
出身大学 |
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診療科 |
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資格 |
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医師コメント |
近隣周辺の開業の先生との連絡を密にとり、患者様の診断・治療の助けとなるよう湘南東部総合病院と連携し、診させて頂けたら幸いです。急性腹症等の急病疾患、食道、胃、大腸・肛門、肝胆膵疾患等を中心に診させて頂きます。 |
蒔田 勝見まきた かつみ | |
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外科科長 | |
出身大学 |
昭和大学医学部 |
資格 |
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医師コメント |
湘南地域皆様の健康維持、疾患の早期発見、疾患の治療等、消化器疾患を中心に皆様に寄り添い、且つ日々精進し最新の知見と技術で地域医療に貢献する所存でございます。また、近隣の開業医の先生や湘南東部総合病院、当院関連施設と連携し、より幅広くかつ皆様の利便性も重視して柔軟な診療をおこないたいと思います。とにかく、お体に心配なことがあれば茅ケ崎中央病院にお越し下さい。迅速な検査とより正しい診断に心掛け皆様の力になれるよう頑張ります。よろしくお願い致します。 |
金子 東炫かねこ とうげん | |
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出身大学 |
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医師コメント |
腹部症状に対する検査・治療・胃内視鏡検査・大腸内視鏡検査を行っており、一般内科やエイジングケア【プラセンタ注射、肥満治療薬(自費診療含む)】にも対応しております。患者様に寄り添い、分かりやすい診療を心がけています。 |